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楕円曲線と群は仲がいい: 有理点とn等分点

このワークシートはMath by Codeの一部です。 楕円曲線と群はとっても仲がよいのです。 今回はその第3弾 楕円曲線の有理点とn等分点まわり です。

2等分点は2の2乗個ある。

1.n等分点の個数

<n等分点> 前回、楕円曲線の群の位数を調べたときに有理点の数を決めることと 点の位数が関係がありそうだというだとうことまでは感じられたと思う。 空Oから降ってきたボールを回しながら、いつも生成元がけると最後に空Oに返せた。 ・E:y^2=x^3-xを思いだそう。 位数4のグループでは、3点P,Q,Rがどれも自己完結して返すことがができた。 2P=O、2Q=0、2R=0。 このように2倍でボールが空Oに返して消える点をEの2等分点という。 だから、n倍で消せる点をEのn等分点と呼ぶことにしよう。 E:y^2=x^3-x=x(x-1)(x+1)では2等分点がx軸上にあり、2O=O。 だから、Eの2等分点は4個あるといえるね。 有理点数=2等分点数=4だね。 2等分点の集合をE[2]とかくことにすると、 O∞、P(-1,0)、Q(0,0)、R(1,0)はE[2]の要素ですね。 この4つの点は、たとえばP,Qを生成元として、 すべてmP+nQという線形結合で表せます。(m,nは0以上と2未満の整数) O=0P+0Q, P=1P+0Q, Q=0P+1Q,R=1P+1Qです。 だから、m,nが2通りずつあるから、 E[2]は2×2=4個あることが形式上からもわかります。

6等分点は6^2=36個あるはず

では、有理点群がZ6の巡回群になるときはどうだろう。 E: y^2=x^3 +1  P=(-1,0) Q=(0,1) R=(2,3) S=(2,-3) T=(0,-1) たとえば、 1R = R 2R = R + R = T 3R = T + R = P 4R = P + R = Q 5R = Q + R = S 6R = S + R = 0 (元に戻る!) のようにRを生成元とみなせば、6R=Oだから、 さっきの定義から、Rは6等分点となるね。 この定義では、結果がそうなればいいだけだから、O,P,Q,R,S,Tの6点がすべて6等分点になる。 最後に2等分点の集合E[2]は2×2=4点あったのだから、 6等分点の集合E[6]は 6^2=36点あってほしいですね。 36-6=30個の点はどこに消えたのだろうか? もしかして虚数の世界にかくれているのかも。。。。 <楕円曲線をトーラスに浮かべよう> では、 トーラスに浮かぶ楕円曲線たちを思い出そう。 2つの周期を表す複素数w1、w2を基底とする整数m、n係数の 一次結合L={mw1+nw2}、ぷつぷつの交差点の集まりを格子Lとし、比τ=w1/w2は上半平面(Im(τ)は正)とすると、Lは可算で閉じていて加法群の部分群で、Lによる分類としてのT=C/Lはトーラス(浮き輪)になったね。 格子Lの要素wがf(z+w)=f(z)のように周期になる有理型関数を楕円関数を呼んだね。 浮き輪Tでただよう楕円関数たちE(L)は体をなすので、閉じていて行儀がよかった。リングアウトしない。 E(L)集団には定数というつまらないものもいたけど、格子点以外ではおとなしいp(ペー)というワイヤストラスが作った関数がいたね。 p(z)=1/z^2+Σw(1/(z-w)^2-1/w^2) (Σの中のwはO以外) で、ローラン展開と微分と極を考えることで、 p'(z)^2=4p(z)^3ーg2p(z) -g3 ができたね。 ここで、ここで、p=X,p'=Yとおいてみよう。 楕円曲線の出来上がり。 E:Y^2=4X^3- g2 X -g3。 g2=60Σw^(-4),  g3=140Σw^(-6) くわしくはこちら。https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq#material/c3sdzsrg このとき浮き輪T=C/Lの各点にEが対応するから C/LとE(C)は同型になる。 z→(X,Y) は群の同型写像といえるね。 よく考えたら、zはすべての複素数ではなく、 ぷつぷつ、mw1+nw2(m,nは整数) だから、このぷつぷつの世界のn等分点、nx=0の点を考えても同じことだ。 群C/Lの中のE[n]={nx =0 for x in C/L}独立な2重周期の点の部分だから、Zn⊕Znと同型のはずだね。 予想どうり、舞台を複素数に拡張することで単純な法則が延長される。 すばらしい。 これって、解析接続で舞台を複素数に拡張して正則な領域を拡張したこのを思い出させる。 目に見えない複素数の世界が法則を美しく保存してくれていることがわかるね。

2.ガロア群で平和にかき混ぜられる

<ガロア群で解が平和にかき混ぜられる> Q上のn次代数方程式f(x)=0の解をn個の解のリストをX={a1,a2,----,an}(重複可能)としたとき、 QにXをすべて添付した拡大体をK=Q(X)といい、最小分解体と呼びました。 また、体Kの積、和、イチを保存すれば、 準同型写像(HomK)といい、 全単射なら同型写像(IsoK)といい、 K自身への写像なら体Kの自己同型写像(AutK)と言ったね。 そこで、ガロア群というのは、K/Qの自己同型群Aut(K/Q)の仲間だ。 KがQ上のn次代数方程式f(x)=0の最小分解体KのときのAut(K/Q)を ガロア群Gal(f/Q)と名付けていたね。 つまり、ガロア群Gは代数方程式の最小分解体というコップの中の解が表現できるように体Qを拡大したK/Qに対するかき混ぜで、コップの中で平和に嵐を起こすものです。最小分解体の解の集合(共役)をかきまぜて、引っ越しさせるが、すべてが上手にはみ出さずにいられるようにする、引っ越し作業員のグループです。どの作業員が嵐を起こしても大丈夫です。 くわしくは、https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq#material/avjnuqgf さっきのn等分点でのガロア群というのを考えてみよう。 このとき浮き輪T=C/Lの各点に曲線Eの点(X,Y)が対応するので、 C/LとE(C)は同型で、 z→(X,Y)が群の同型写像だった。 格子T=C/Lの中の点集合E[n]はZn⊕Znと同型だった。 だから、E[n]は2つの基底e1,e2を持ち、その要素は基底の線形結合で表示されるはず。 有理数Qの範囲で有理点を考えていたものを曲線がトーラス上で定義されたことで、拡大されました。 これを代数閉包Q*といいます。この中で考えた有理点を「C有理点」と呼びましょう。 ガロア群Gal(Q*/Q)の要素としての置換ρは曲線上のE(C)の点P(X,Y)をかき混ぜます。 その行先をρ(P)=(ρ(X),ρ(Y))としよう。 C/LとE(C)の同型から、E(C)の点Pに対応するE[n]の要素pがあります。 p=a e1 + b e2(a,bはZnの要素)の一次結合になります。 対応点PでnP=Oだから、ρ(nP)=nρ(P)=0からρ(P)の対応要素もE[n]に属するでしょう。 E[n]の世界でもρの作用で基底が移しあうはずです。 ρ(e1)=a e1 + c e2, ρ(e2)=b e1+ d e2 ということです。 つまりn等分点の作用、n倍して空Oに消える置換としての1つの行列 {{a,b},{c,d}}(a,b,c,dはZnの要素) があるはずなのです。 たとえば、 E:y^2=x^3-2を考えてみましょう。 f(x)=x3-2の最小分解体K=Q(ω, s )={a+bω+c s +dω +e s ^2+fω s^2| a,b,c,d,e,f∈Q}の ガロア群Gal(f/Q)の最小多項式f(x)=x^3-2=0のQ上の の共役はX={1,2,3}={s, sω, sω^2}。 この3要素の置換群は、S3={e, s:(1 2 3), r:(1 3 2), a:(1 2) , b:(1 3) ,c :(2 3)}とすれば、 この6置換で入れ替えがすべて表現できるからガロア群Gal(f/Q)はAut(Q[ω, s ]/Q)=S3だった。 ここまでが、ガロア群のふつうの使い方でした。 今の使い方は、O∞, P(s,0),Q(sω,0),R(sω^2,0)の4点がE[2]を作ることを利用して。 ガロア群で4つのC有理点たちに、コップの中の嵐を起こせるということです。 解のかきまぜが、点のかきまぜとなり、 幾何学化されたということです。 そして、Zn⊕Znが基底が2つの2次元構造であることから、 その作用を整数Znを使った2次の行列で表現できるという展望が開けるわけです。 ガロア群の幾何学化でもあり、 線形代数化ですね。